第97回日本消化器内視鏡学会総会

5月31日(金)~6月2日(日)グランドプリンスホテル新高輪・国際館パミール(東京・品川)で開催された日本消化器内視鏡学会総会に参加しました。

胃がん・胃腺腫のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)に関する工夫を発表して来ました。

今回は口演の発表形式で採択していただきました。

S-Oクリップというデバイスを用いて治療することで、安全かつ効率的に治療を行えることを治療結果に関するデータや動画を交え、お示ししました。

S-Oクリップは大腸ESD用として開発された経緯があり、胃のESDで用いるのはまだ一般的ではなく、使用上の工夫が必要になります。今年の4月に論文として発表した内容を引用させていただきました(VideoGIE 2019; 4(4): 151-153)。

動画についてはYouTubeからご覧いただけます。

S-Oクリップは、大腸ESDだけではなく胃ESDにおいても有用と考えております。

現在、S-Oクリップの使用の有無で治療の結果にどのような差が出るか、過去のデータを分析した論文を投稿中です。

S-Oクリップ

第108回日本消化器内視鏡学会関東支部例会

6月8日(土)~9日(日)シェーンバッハサボー(東京・永田町)で開催された日本消化器内視鏡学会関東支部例会に参加しました。

今回はビデオワークショップ「ESD困難症例に対する工夫」のセッションで、胃潰瘍瘢痕を合併した胃がんのESDに関する治療上の工夫を発表しました。

胃潰瘍瘢痕を合併すると、粘膜の下の組織が固くなります。

ESDでは粘膜の下の組織(粘膜下層)を剥がすわけですが、胃潰瘍瘢痕があると粘膜の下の組織が固くなり、さらに剥がせるスペースが狭くなるため、誤って胃の筋層を傷つけて穿孔(胃壁に穴があくこと)が起こるリスクが高くなるなど、難易度が上がります。

今回の検討では一括完全切除率100%、穿孔率0%であったため、比較的安全、確実に治療出来ていたのではないでしょうか。

第4回徳洲会消化器がん研究会

6月15日(土)は大阪のTKPガーデンシティ東梅田で開催された徳洲会消化器がん研究会に参加しました。

徳洲会グループ全体の会のため、北は札幌、南は沖縄と色々な地域から多くの方が参加されていました。今回はがん遺伝子、抗がん剤治療、カテーテル治療、がん疼痛治療などの最新の話題に関する発表がありました。

内視鏡診断・治療が専門なのですが、普段はあまり聞くことが出来ないお話を聞けて、とても勉強になりました。また、以前お世話になった先生方にご挨拶出来て良かったです。今後も機会があれば参加したいと思います。

私は十二指腸腫瘍(がん・腺腫など)のUnderwater ESDという新しいESDの方法に関する発表をして来ました。これは従来、送気下で行われてきたESDを浸水下で行う新しい取り組みです。

大腸腫瘍、十二指腸腫瘍に対するUnderwater ESDを昨年、論文として発表しており、その内容を引用しながら説明させていただきました(GIE 2018; 87(5): 1345-1353VideoGIE 2018; 3(12): 375-377)。

動画についてはYouTubeからご覧いただけます。

十二指腸ESDは穿孔のリスクが高く、消化管の内視鏡治療としては最も難易度が高いとされています。現在、治療法について多くの議論がなされています。

十二指腸腫瘍は稀ですが、最近は他院からご紹介を受けるケースが増えてきました。今後も安全・確実な治療が出来るよう工夫を重ねていきたいと考えております。

帰りは楽しみにしていた大阪名物をいただきました!

おすすめの記事